子どもが小さい頃は、どういうわけか「甘やかしてはいけない」というプレッシャーがありました。何だったんだろうと思うけど、「甘やかすからああなった、こうなった」と言われるのが嫌だっただけのような気がします。
親が子供にできることって意外と少ない。できることしかできないし、それが正しいかどうかも過ぎてしまわないとわからない。
発達障害と診断されてからがはじまりだった
発達障害と診断されたら、いろんなことがわかって生きやすくなると言いますが、うちの場合はそう簡単にはいきませんでした。
mimiが「どうやら発達障害らしい」と診断されても、「そんなはずない」という思いがずいぶん長いことあったからです。mimiの場合、とくにハンデがわかりにくいので、診断が間違いなんじゃないかとさえ思ってました。
学校に行かなくなって体調も不安定な状態だから発達障害と診断されたけど「ほんとはやれば何でもできる」と信じてました。一時期不登校でも社会に復帰する人はいくらでもいますからね。うちの子もいずれはそうなると思いたかったんですね。
mimi自身、発達障害と言われてホッとする反面、受け入れられない部分もあるようでしたので、わたしも発達障害と決めつけることに、どこか遠慮してるところもありました。
だけど親の「やればできる」といった根拠のない信頼がかえって現実を正しく受け止めるのを遅らせてしまう結果になったかもしれません。
発達障害のハンデを正しく理解するには時間がかかる
発達障害男子mimiはいつでも「がんばればできる」と思って始めるそうです。だけどどうも続かなくて挫折するんですね。いろんなことに興味もあるし意欲もある。なのに続かない。どうしてだろうと話していると、どうやらやり方がわからないことが多いと気づいたんですね。
そこで一般的なアドバイスをするんですが、それがさっぱり響かないというか話が通じない。そういうことが頻繁に起こることもわかってきました。
そんなこんなを繰り返すうちにやっと、お互いに発達障害と向き合うようになってきたのでした。
その間、家族以外の関係者にどれほど助けられてきたかわかりません。
気づけばmimiは高校を卒業し、子どもとしてではなく、対等な人として話すようになってました。
発達障害と言っても、テキストに書いてあるような症例にぴったり当てはまる人はまれです。実際は複数の症例が混在していたり、傍目にはわかりにくい独自の困難を抱えている場合も少なくありません。
わたしもいまだにmimiのわからなさが理解できているとは言えない状態です。
苦労したり困っていることを探り当てていく関わりが大事なんだと思います。そうしてはじめて対策を考えることができるんですね。
振り返って発達障害男子の親ができることは、社会との関わりを子どもにつなげていくことではないかと思います。
当事者や家族のみなさん、ひとりで悩まないで、ぜひ相談してくださいね。
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